マヤの天才学者の名前判明!メディチ家当主の死因解明? 他6件【今週の世界史ニュース】

eyecatch
うるら

毎週月曜、前週にあった世界史ニュースを独断と偏見で解説していくよ!

目次

マヤの天文・数学者の名前を特定!

グアテマラ文化省は、マヤ文明の「サンバルトロ・シュルトゥン」遺跡から出土した壁画の文字を解読した結果、同文明の天文学者であり数学者でもあった人物の名前を史上初めて特定したと発表しました。

確認された名前は「白い胸のキツネ(Sak Tahn Waax:サク・ターン・ワーシュ)」で、紀元前400年から西暦900年の間に描かれた壁画の中に記されていました。
この遺跡からは、同氏による50以上の文字群で構成された「完全な数学および天文学の数式」も見つかっており、作成者が特定されたマヤ古典期のこの種の数式は、今回が世界初の発見となります。

また、王や貴族ではなく、歴史の陰に隠れていた学者の名前が特定され、古典期マヤの数学上の成果が特定の個人に帰属すると確認されたのは、現在知られている限りこれが初めての快挙です。

ノラ

すごいー!天才はいつの時代にもいるんだねえ。

うるら

この人ひとりだけだったのかはわからないけど、すごいね!

出典:https://www.afpbb.com/articles/-/3643969
   https://nazology.kusuguru.co.jp/archives/197524

イスラエル軍の攻撃によって被害を受けたイラン世界遺産

米国とイスラエルによる5週間の対イラン爆撃作戦により、ユネスコ世界遺産のイマーム広場やチェヘル・ソトゥーン宮殿など、少なくとも11件の歴史的建造物が爆風などの被害を受けました。

専門家は、この被害規模が過去20年間のイラクやシリア等での紛争を上回ると指摘し、米軍らの文化財保護方針の転換や国際法違反の懸念を批判しています。
一方、イスラエル軍は軍事目標のみを標的としたと主張し、米政府も民間人を標的にしていないと表明しています。

ノラ

建物自体が攻撃を受けていなくても、爆風とかで簡単に損傷を受けちゃうんだね…。

うるら

戦争や軍事作戦は、それ自体が正義になってしまって、守るべきものを守れなくなってしまうんだ。早く終わって、修復されてほしい。

出典:https://www.reuters.com/graphics/SPECIAL-REPORT/IRAN-CRISIS/gkvlzljlyvb/

メディチ家当主の死の真相が解明?

1587年に高熱を発して急死したイタリアの名門メディチ家当主フランチェスコ1世と妻ビアンカは、弟フェルディナンド1世によるヒ素での毒殺説が長年ささやかれていましたが、最新の研究で死因がマラリアだった可能性が高まりました。

ピサ大学とイェール大学の研究チームが遺骨の古代DNAを分析した結果、フランチェスコの骨から2種のマラリア原虫の遺伝的痕跡を発見しました。
これは最も致死性が高い熱帯熱マラリア原虫とのことです。

当時、夫妻が訪れた別荘周辺はマラリアの流行地で症状も一致していました。
一部の専門家は中毒の兆候を示す記録から暗殺説を支持し続けていますが、今回の遺伝的証拠により長年の謎の解明へ大きく前進しました。

古代DNAの研究は、歴史的謎の解明だけでなく、マラリア原虫の進化を理解する手がかりにもなっています。

ノラ

約500年越しに疑惑が晴れた弟良かったね…。

うるら

ほんとだね。歴史上の人物のDNA鑑定はいろいろなことがわかるからとても興味深いね。

出典:https://www.cnn.co.jp/fringe/35250662.html
   https://gigazine.net/news/20260717-ancient-dna-solves-16th-medici-mystery/?utm_source=x&utm_medium=sns&utm_campaign=x_post&utm_content=20260717-ancient-dna-solves-16th-medici-mystery

2000年前のローマのプールの詳細判明!

トルコ西部の古代都市トラレイスの遺跡で、約2000年前のローマ時代の巨大な水泳用プールが全体にわたって発掘されました。

このプールは長さ37メートル、幅12メートル、深さ約1.5メートルで、一度に約300人を収容できたと推定されています。
約4万平方メートルに及ぶ浴場・ギュムナシオン複合施設の一部で、競技者の訓練や市民の交流に日常的に使われていました。
調査では56キロメートル先から水を引く高度な給排水設備も確認されており、今後は修復作業を経て、再び水を張る計画が進められています。

ノラ

最近暑いし私もローマのプールで泳ぎたい~!

うるら

いいね~。超人気施設になるかもね!

出典:https://artnewsjapan.com/article/80956

古代エジプトの王女たちは武器を用いていた

2020年にエジプト考古学博物館で再発見された中王国時代の王族のミイラ6体を再調査した結果、古代エジプトの王女たちが実際に弓矢などの武器を使用し、狩猟や軍事訓練を行っていたことが判明しました。

研究チームがFrontiers in Environmental Archaeology誌に発表した骨の分析によると、王女たちの遺体には強靭な筋肉の発達や、骨折が適切に治癒した痕跡が見られました。
これにより日常的に高い身体能力を要する活動を行っていたことが裏付けられました。

副葬品として埋葬されていた弓や短剣は単なる象徴ではなく、生前に彼女たちが実際に愛用していた実用的な道具であったことが示されています。

ノラ

女性がファラオになった例もいくつかあるし、古代エジプトの女性たちは物理的にも強かったんだねえ。

うるら

ほんとだね。一番敵に回したらダメかも。

出典:https://www.labrujulaverde.com/en/2026/07/princesses-of-ancient-egypt-practiced-archery-and-hunting-4000-years-ago-and-were-buried-with-their-weapons/

現代人を古代エジプト技術でミイラ化するとどうなるのか

1994年、エジプト学者のボブ・ブライアーと解剖学者のロン・ウェイドは、科学研究のために献体された76歳男性の遺体を使い、古代エジプトのミイラ製作を再現する異例の実験に挑戦しました。

詳細な記録が残されていない中、2人は鼻から水を注いで脳組織を液状にして流し出す具体的な手法を解明。
さらに、天然塩類のナトロンを大量に遺体にかぶせて乾燥させたところ、わずか5週間で古代のファラオを思わせる姿へと変化しました。

長年の疑問を解く大きな成果となった一方、実験の是非をめぐる強い批判も起きています。

ノラ

す、すごい…。

うるら

当時の技術がどんなものだったのかを解明するにはとても良い方法だけれど、献体されたご遺体をどのように扱うか、については議論があるね。

出典:https://nazology.kusuguru.co.jp/archives/197738

ストーンヘンジ近くで見つかった4000年前のシャーマンは女性だった

イギリス・ストーンヘンジ近くの青銅器時代の古墳で1803年に発見され、骨の大きさや戦斧などの副葬品から、200年以上「男性のシャーマン」と信じられてきた変人骨(通称:アップトン・ローベル・シャーマン)が、最新の古代DNA解析によって45歳以上の女性であったことが判明しました。

近年の研究では、彼女とともに埋葬されていた石器から金細工の微細な痕跡が検出されており、儀式道具と思われていた品々は高度な技術を要する金細工師の道具一式であった可能性が高まっています。

この発見は、青銅器時代の社会における女性の専門的な役割や高い地位を証明し、従来のジェンダー観に基づく考古学の前提を覆すものとして注目されています。

ノラ

女性シャーマン!卑弥呼みたい!

うるら

確かに(笑)でも4000年前だからね。卑弥呼よりうんと昔だ。

出典:https://arkeonews.net/ancient-dna-reveals-4000-year-old-shaman-buried-near-stonehenge-was-a-female-goldworker/

中世のお絵描きボードがトイレから発見!

ドイツのパーダーボルンで、約700年前の中世のトイレ(糞尿溜め)跡から、極めて保存状態の良い蝋板(ろうばん)の手帳が発見されました。

手帳は縦8.6cm、横5.5cmで、ユリの模様が型押しされた革製ケースに入っていたため、汚泥や劣化から守られていました。
木製の枠に蝋を流し込んだページが10ページあり、蝋が劣化していないためラテン語の文字がはっきり読み取れる状態です。
消された行の解読も期待されており、中世の人々の日常生活やメモの内容を知るための貴重な考古学的発見として注目されています。

ノラ

えーすごい!歴史って王家の話が多いけど、こうやって庶民の生活がわかる発見もワクワクするよね~。

うるら

ほんとそうだね!

出典:https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/26/071500397/?rss

その他気になった記事たち!

発掘・出土

3000年前のエリート層「パセル」の墓を発見──古代エジプト最盛期の葬送文化を知る手がかりに

Large 2,200-Year-Old Atropatene Settlement Unearthed in Azerbaijan

2,500-Year-Old Persian Gold Coin Hoard Found at Ancient Notion in Türkiye

古代エジプト女王の希少な肖像入り指輪が農園遺跡から出土──王室文化の広がり示す

3,800-Year-Old Ritual Offering with ‘Eye of God’ Motif Found in Peru

古代の女性や子ども用「鉄製拘束具」を発見──ガリア奴隷制の実態に迫る貴重な証拠

Tamil Tourists

研究の進展

The Divine King and His Queen

ラムセス2世の巨像に800km超の大移動の証拠、誰がどう運んだ?

インダス文明最大級ラキガリ人骨を古代DNA解析へ インド

Hurry Up and Celebrate

The Unexpected World of the Odyssey

Jaw Wound in 90,000-Year-Old Fossil Points to Violence Among Modern Humans

歴史が動いた

New era for Gibraltar with removal of 118-year-old border controls with Spain

編集後記

ノラ

今週は「歴史ってまだまだ変わるんだなあ」って思うニュースが本当に多かったね!

うるら

そうだね。DNAで死因がわかったり、忘れられていた学者の名前が見つかったり、新しい発見が昔の常識を書き換えていくのも歴史の面白さだよ。

ノラ

でも一方で、戦争で世界遺産が傷つくニュースもあって、歴史を残す難しさも感じちゃった…。

うるら

過去を知ることと、未来へ残すこと。その両方が世界史には欠かせないんだね。

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