うるら毎週月曜、前週に見つけた世界史ニュースを独断と偏見で解説していくよ!
約5000年前の女性ファラオか?!
マッコーリー大学などの研究チームは、行方不明となった壺の栓の古い写真を最新のデジタル技術で解析し、古代エジプト第1王朝の王妃「メルネイト」が「王」として国を統治していた可能性が高いと発表しました。
写真は画質が粗く80年近く論争が続いていましたが、コントラスト強調や画像変換で文字を鮮明化した結果、王専用の印「セレク*」内にメルネイトの名を確認しました。
また、男性の王の象徴であるホルスの代わりに女神ネイトの印が載っていたことから、彼女が男性と同等の王権を持って約30年間統治していたと研究チームは主張しています。
*第1王朝では、王のホルス名をセレクに入れることが王であることを示す非常に重要な標識だった



5000年前の女性ファラオ?!?!すごい!!!えっと…ハトシェプストより1500年も古い?クレオパトラからは約3000年?!



古代エジプト最初期の”第一王朝”の時の女性だね。まだ彼女が本当にファラオだったか、については議論があるけど、息子の摂政をするなど政治の中枢にいた、という説は昔から確度の高い説として言われているね。
出典:https://karapaia.com/archives/629518.html
数百年かけてできた「連合王国」が揺れている? 3地域で強まる変革の動き
イギリスを構成するイングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドのうち、イングランドを除く3地域の自治政府首相がカーディフで初会合を開き、共同宣言に署名しました。
宣言では各地域に「民族自決権がある」と明記し、ロンドンの英中央政府(ウェストミンスター)主導の統治が終焉を迎えつつあると指摘しています。
分離・独立派政党が3地域の自治政府を同時に掌握した初の事態を受け、英政府に対して独立に向けた憲法上の変更の準備を求めるなど、英国の分離・離脱機運や分裂リスクへの懸念が高まっています。



えっ、待って。スコットランドだけじゃなくて、ウェールズと北アイルランドもなの?! これ全部実現したら、イギリスどうなっちゃうの?全部抜けたらイングランドしか残らないじゃん!!



かなり大きく形が変わるね。そもそも今のイギリスは、最初から4つの地域が一つの国だったわけじゃないんだよ。



そうなの?



ウェールズがイングランドの国家制度に本格的に組み込まれたのは16世紀。スコットランドとは1603年に同じ君主を戴くようになったけど、国として統合されたのは1707年。さらに1801年にはアイルランド王国とも統合して、現在につながる『連合王国』ができたんだ。



何百年もかけて、少しずつくっついていった国なんだ…。



そう。しかも北アイルランドは少し事情が違って、独立国家になることを目指すというより、アイルランド共和国との統一が争点になる。だから3地域が今の連合王国から離れるとしても、それぞれ歴史的背景も、目指している形も違うんだよ。



じゃあ今回のニュースって、『明日にもイギリスが4つに分裂する!』みたいな話ではないんだね。



もちろん。独立や統一にはそれぞれ大きな政治的・法的ハードルがあるし、住民がそれを支持するかも別問題。でも、イングランド以外の3地域で、今の連合王国のあり方を変えようとする勢力が同時に力を持って、協力する動きまで出てきたのは注目だね。



数百年かけて作られた『連合王国』が、これからどうなるのか……歴史の続きをリアルタイムで見てるみたい。



1707年のスコットランドとの合同も、1801年のアイルランドとの合同も、私たちは歴史の教科書で『起きたこと』として読むでしょう? でも国家の形って、そこで永久に完成するわけじゃない。今回の動きは、そのことを改めて感じさせるニュースだね。
出典:https://www.sankei.com/article/20260928-GJSD6JPEYNMLREBUJLE6AK55ZA/
英国立博物館・美術館の入館料徴収案 撤回
イギリス政府(DCMS)は、大英博物館やテートなど国立博物館・美術館で検討していた海外観光客からの入館料徴収案を撤回しました。
有料化案は財務基盤の強化を狙い今年3月に提示されましたが、V&Aなど15館の施設側は「旅行費用の高さ」「所蔵品の世界的由来」「居住者と非居住者の判別難易度」などを理由に反発。
無料公開の理念や観光・地域への恩恵を優先する声を受け止め、政府は全員無料の維持を決定しました。
財源確保が今後の課題となる中、政府は各自治体へ「観光税」導入の権限を与える方針を定めています。



観光客としては安堵する情報だね!でも収入が少ないことで所蔵品の保存とか、セキュリティがおろそかにならなければいいなあ。



そうだね。実際に見に行く側からすると無料で見られるというのは最高の環境だけれど、そのせいで所蔵品や建物に影響が出るなら本末転倒だからね。その代わりとしての観光税の検討なんだろうね。
出典:https://artnewsjapan.com/article/88484
ノアの方舟はやっぱり実在した?
トルコのドゥルプナル地形で、聖書に登場する「ノアの方舟」の痕跡を追う国際調査チームが、全長約157メートルの船型構造物内部の最新映像を公開しました。
1959年の発見以来注目を集める同地で、チームは地下探査ロボット「ゴーファー」を用い、内部に岩盤が存在しないことを示す映像を撮影。
レーダー調査の反応とも併せ、単なる自然の岩盤ではない可能性を示唆しています。
ただし、これらの調査結果については、現時点で第三者機関による独立した検証・確認は行われていません。



ノアの方舟って、昔から神話じゃなくて実際の出来事だったんじゃないか!って言われてるよね。実際の洪水がもとになった神話、って。



そうだね。実際の洪水が神話になっただけじゃなく、本当に方舟も作られていたのでは?ということも昔から言われている。その説と結び付けられてきたのが、このトルコの船のような形をした地形なんだ。ただ、自然にできた地形だという見方もあり、本当に人工物なのかはまだ分かっていないよ。まだ第三者機関による検証がないということだから、今後の研究の進展に期待だね。
出典:https://www.newsweekjapan.jp/articles/-/335277#
ヴェスヴィオ火山の噴火は歴史のマイルストーンに?
ヴェスヴィオ火山の噴出物に含まれるサニディン(カリウムを含む鉱物)を用いた「アルゴン・アルゴン年代測定法」を改良する研究成果が発表されました。
小プリニウスの記録に基づく紀元79年(1946年前)の噴火に対し、改良された測定法では1938±13年前と算出され、歴史的記録との差は僅か8年(誤差約13年)でした。
この結果は同測定法が高い精密さと正確さを持つことを証明しており、今後は過去の火山噴火史の解明だけでなく、他の年代測定法の検証や地質学的出来事の因果関係の解明にも役立つと期待されています。



ポンペイ遺跡が奇跡的に残ってる原因になった噴火だよね?



そう。この噴火は歴史上の記録に出てきていることから、考古学的・自然科学的な検証方法がどれだけ信頼に足るものなのか、を見る指標になるんじゃないかとされているんだ。その結果現代の測定法はかなり信頼できる方法になっているようだね!
出典:https://artnewsjapan.com/article/88351
編集後記



今週すごくない? 5000年前の女性の王から、今まさに形が変わるかもしれないイギリスまで……時間の幅がすごい!



でも意外と共通点もあるんだよ。古い写真を最新技術で読み直したり、2000年前の噴火を年代測定の基準にしたり。歴史って「昔起きたことを覚える」だけじゃなくて、新しい技術や史料によって今も少しずつ見え方が変わっているんだ。



ノアの方舟みたいに、まだ「本当なの?!」って段階のものもあるしね。逆にイギリスの話は、未来の教科書に載るかもしれない出来事を今見てるわけか…。



そう考えると面白いよね。5000年前の出来事を新しく知ることもあれば、私たち自身が歴史の途中にいることもある。今週は特に、「歴史は完成した過去じゃない」と感じるニュースが多かったね。



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